台湾の思い出②
十分が小雨でもいけたことに気をよくした私たちは
九份にも足を伸ばした。
九份は言わずと知れた台湾の人気観光地。
千と千尋の神隠しの湯屋のモデルとなったお茶屋もあるノスタルジックな山あいの街。
街並みを眺めつつ、
土産物屋を冷やかしつつ、
そぼ降る雨の中しっとりと散策する・・・
予定だったが、
仕方なく50元で売っていた水玉のペラペラの雨合羽を購入し、家族揃って羽織って回る。
どこかカルピスを思わせる水玉で
草間彌生もびっくりの水玉の軍団と化す。
土砂降りの中、激混みの階段を登ったり降りたり・・
はっきりいって進むのに必死で
景色を楽しむ余裕もなかった。
私は台湾も九份も3回目だが
息子は6年前に3歳で来たのが最後で記憶になく、
娘は初めての台湾だ。
だから子ども達には
美しい九份の景色を見せてあげたかったなぁと残念だったが
子ども達は景色云々より雨でぐしゃぐしゃに濡れてキャーキャー大騒ぎした事が楽しかったようだ。
旅は何か失敗やトラブルがあると
何事もなくスムーズに行ったときよりもさらに印象深く、思い出に残るものになる。
その時は大変でも、
後で何度も話題にのぼり、
「あの時は本当に参ったよねー!!」と
笑いあうのは決まってこうした思い出だ。
だからこれはこれで良かったのかもしれないなぁと思いながら
帰りはタクシーを捕まえて乗った。
きっちりとボラれた。
何かトラブルがあると旅はスムーズにいったときよりも印象深く思い出に残るものとなる。
しかもこのタクシー運転手さんが私たちを乗せたまま、
Uターン禁止地区でUターンして警察に捕まり
私たちは約束と違う場所で降ろされた。
何かトラブルがあるとスムーズに行ったときよりも・・・以下同文。