小学生ってほとんどの子が歯磨きがへたくそだ。
みんな歯垢がモコモコに付いている。
おとなしい子もやんちゃな子も
男の子も女の子も、みんなモッコモコだ。
日々子どものむし歯の治療をしている身としては
小学校中学年くらいまでは仕上げ磨き必須、
高学年でも仕上げはできることならしてほしいと思っているが、
自分一人で歯磨きをしなければいけない時は
どこかで必ずやってくる。
だっておとなになっても、おじいさんになっても
一生仕上げして回るわけにはいかないのだ。
こうなりそうでこわい。
子どものうちに、質の高い歯磨きを習得させてあげるのは、
どんな習い事にも匹敵するくらい
その子の人生にとって有益なことだと私は思っている。
歯科医院では毎日色々な人に歯磨きの方法を指導する。
でも残念なことに小学生は歯磨きになんて興味ない。
歯磨きに興味津々の子どもになんて会ったことない。
どれだけ効果的な歯磨きのテクニックも、
歯磨きの必要性も、
正論も脅しも素通りである。
歯科医院での歯磨き指導をなんとなく聞き流して、
その日の夜にはすぐ30秒のチャカチャカ磨きに戻ってしまう子どもたち。
そんな子どもたちに少しでも聞いてもらえるように、いろんな説明を考える。
家で再現可能なように、磨き方を工夫する。
そして指導の終わりには子どもと約束を交わす。
守って欲しいポイントはたくさんありすぎて
約束が無限に増えそうになるのだが、
一度の指導でする約束は1つ、2つくらいにしている。
マスターできればまた別の約束をする。
今日は色々考えた中で
割と小学生に聞いてもらえた歯磨きの説明をいくつか紹介したい。
歯磨きの方法は一つではないので、これが絶対というわけではない。
家で子どもに歯磨きをさせる際に
少しでも参考になれば幸いである。
1.どこをみがくか?
ここに障子があります。
「障子に埃がたまっているから綺麗にしてきてー!」
って君がおばあちゃんにたのまれたとして
埃が溜まってるのってどこだと思う?
そう。それはここだね。
障子の桟の部分です。
お姑さんが指でツーってしてさ、
「トマレさん、埃が溜まってますわよ?」
ってやるとこ、ドラマでみたことない?
あ、ない?そうよねー。
先生が昭和過ぎた。ごめんね。
歯もおなじ。部屋の中では埃が桟に降り積もるように、
お口の中では歯の根元歯茎の上にたまります。
この黄色いあたりに、
歯茎の上に乗っかるように汚れが降り積もっているよ
君たちはみんな、噛む面は一生懸命ゴシゴシ磨いてくれる。
噛む面はたしかに一番むし歯になりやすいところだよね。
だからそこを磨くのはすっごく賢い!
でも横の面を磨く時、
君たちがゴシゴシみがいているのはここだ↓
惜しい!せっかく磨いているのに歯ブラシが汚れの上を素通りだ。
汚れているのはもう少し歯茎に近い部分 。
だからみんなが磨いている位置よりも、
もう少し歯肉寄りのところを磨いた方がいい。
歯肉に歯ブラシの毛先が当たってるのを感じたら、そこが正解。
お約束
「横の面を磨く時は、歯肉と歯の境目を!
歯肉に歯ブラシの毛先を感じながら磨く」
2.見て磨こう
お掃除の時、みんな目を瞑って手探りでお掃除してる?
目を瞑ってお掃除ってこういうこと。
この絵の男の子は汚れてる場所を見てないから汚れと全然ちがうところばっかり拭いてるよね。
目を開けてお掃除した方が絶対効率的で、
汚れてるところをきちんと掃除できるはず。
じゃあなんで君は手探りで歯を磨いてるの?
口の中って自分じゃ絶対見えないよ。
これじゃ目を瞑ってお掃除してるのとおんなじ。
どこを磨いたらいいのかはさっきお話ししたよね。
歯と歯肉の境目。
歯ブラシはきちんとねらったところに届いているかな?
鏡を見て。磨いてる顔じゃなくて、歯ブラシの先を見るの。
今自分がどの歯のどの部分をきれいにしているのか意識して。
歯磨きは必ず手鏡で見ながら、確認しながら磨くんだ。
お約束
歯磨きは鏡を見て、目で確認しながら磨く。
(なんとなく洗面台の鏡の前で歯磨きをしている子は多いが
だいたいが鏡の中の自分の顔をみているか、何も見ていない。
子どもは手鏡をもたせたほうが、歯を見て磨くように思う。)
長くなったので今日はここまで。
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続く・・・はず。
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