12年前の一昨日入籍をし、
12年前の昨日結納を交わした・・と
昨日ブログに書いたが
さらにその翌日。
12年前の今日の話。
前日は結納で、両家集まって飲んで騒いだ。
何せ両家顔合わせの時は
ジョニーさんが逃げ出して大変だったのだ。
呆然とはこういうことです、と広辞苑に載せていただきたいくらい
絵に描いたような呆然を体現した私たちだったのだ。
ジョニー父の謝罪からはじまり、
あの日の思い出を払拭するかのように
やけに明るく、みな飲んで騒いだ。
そりゃあそうだ。お互い気まずい。
飲まなきゃやってられない。
だからかその翌日は朝から調子が悪かった。
胃がムカムカしてお腹もいたい。ちょっと吐き気がする。
こんなことをやっていたのも原因の一つだろうか。
なんだか頭も痛かった。
あまり飲めないのに飲んだりするからだなー
と反省しながら出勤した。
その日は体調が優れず、なんとなくパワーが出ないまま一日を過ごした。
体の芯が重くだるく、風邪をひいたのかもしれないと思った。
だから仕事が終わっての帰り道、
いつもは素通りする駅前のドラッグストアに行ってみた。
栄養ドリンクと風邪薬を買おうかと思ったのだ。
タフマンか、ユンケルか
はたまたチョコラBBか・・
こういうものは気持ちが大事。
元気がでそうなパッケージのものを選び
商品を手にしてレジに向かう。
すると対応してくれたハイヒールももこ似の薬剤師さんがこう尋ねてきた。
確認のため、という感じで発せられた言葉が私を撃ち抜いた。
そんな可能性がわたしにもあったということに改めて気づき、驚いた。
わたしは風邪薬の購入をやめ、
妊娠検査薬を一つ購入し、そのまま駅のトイレに走った。
頭の中を
こんなことや・・
こんなことが
駆け巡っていた。
だってそんなこと思いもよらなかったから。
駅のトイレは洋式が一つ、和式が一つ。
洋式は誰がが使用中だったので、和式トイレに駆け込みしゃがんだ。
本当は洋式が良かったがそんなことは言っていられない。
トイレは汚れていて汚かった。
とても寒い日で丸出しのお尻がスースー寒かった。
妊娠しているとわかった途端
ムカムカはピタリと治まって、
「ここにいるから気づいて」という息子からのメッセージだったのかなという気がした。
もうお酒飲まれたり、お腹を叩かれたりしたらたまらないと思ったのだろう。
あの日今までのステージが終了して
全然違う新しいステージが始まった。
いまでも時々思い出す。
狭い汚れた駅のトイレで
お尻丸出しで寒さに震えながら検査薬を見つめたときのことを。
なんだか心臓がドキドキして、嬉しくて
ちょっと怖くて、涙が出た。
なんだか自分が自分じゃなくなった気がして、
とても不思議だった。
自分の奥からパワーが湧いてくるような
謎の無敵感を感じた。
家に帰ってジョニーさんに告げると、
ジョニーさんも変な顔をしていた。
嬉しいのか、困っているのかよくわからなかったけど
今度は逃げ出さなかった。
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