去年から小学校の絵本の読み聞かせボランティアに参加している。
一度人数が足りないからと友人に誘われて、
そこから定期的にその活動を手伝うようになった。
年に7〜8回ほど、1時限目が始まる前の10分間を使って絵本の読み聞かせをするのだ。
私はコケシちゃんの学年の担当だ。
だから去年は1年生
今年は2年生の各クラスを訪れ、本を読む。
その子どもらしい素直な反応がとても可愛い。
先日年度が変わって最初の読み聞かせがあった。
担当はちょうどコケシちゃんのクラス。
私は張り切って絵本を選んだ。
突然、カエルの息子がカエルをやめたいと言い始める。
ぬれてるし、ヌルヌルしていて、虫ばっかりたべるからいやなのだ。
フサフサの可愛い動物になりたいのだ。
でも、カエルは猫やウサギになることはできない。お父さんは息子に説明する。
カエルはカエルなのだ。
この絵本はカエルの絵がとっても可愛くて、
お父さんと息子のやりとりがほのぼのしていて
とてもユニークで
こけしのお気に入りの絵本なのだ。面白い。
そして最終的には自分は自分、
という自己肯定を伝えるお話なのである。
・・と思う。多分ね。
読み終わるのに何分かかるか把握しておかねばならない、
短いようならもう一冊用意しようか。
そんなことをかんがえながら読み始めた。
「あのさ、おとうさん。
オレ、ネコになることにするや。」
声色を変えて一人二役。
コケシちゃんの反応も上々。
ノリノリで読んでいたら、ジョニーさんが来て言った。
「ちょっと貸してみ。俺にも読まして」
自分の方がうまく読めるから読ましてみろという。
いつも読み聞かせなんてやらないから読み慣れてないし、
第一、君は滑舌悪いじゃん。
結構難しいんだよ、と勿体をつけて本を渡す。
読み始めたジョニーさんは、
「おまえはウサギにはなれないよ。」
あれ?うまい。
思いつきで話しているような子ガエルの声色が面白いし、
やりとりの間が絶妙。
そして・・
顔!
もはや絵本を持ってすらいない。
コケシは狂ったように笑い、
何度ももう一回、もう一回とせがんだ。
そうしてこう言った。
まさかのチェンジ!
何度か練習したが、私の語りにコケシからオッケーが出ることはなく、
どうしてもパパに来て欲しいと言って聞かないので
初のお父さん読み聞かせボランティアとして
ジョニーさんがしぶしぶ出かけていった。
次は負けない・・!
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