ほうれい線上のアリア

愉快にお気楽に生きていきたい。北野トマレの日常。

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狸とおじいちゃんの思い出の話

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かつてない威力の台風が近づいている。

 

 

ちょっと前もブログにこんなことを書いたような気がして仕方ない。

自分では気がついていないだけで

私、時間の檻に閉じ込められて同じ時間や状況をループしちゃってるのかもしれない

・・・なんて、SFな妄想に浸ってしまうほどのデジャブ感に震えている。

 

 

でも今回ばかりはいつもの「かつてない台風」とは違うらしい。

私が住んでいる長崎県は近年たびたび台風や豪雨の影響を受けているが

なんでも今回の台風は一生に一度経験するかしないかの超大型なのだという話。

 

 

 

長崎県民にとって過去最大の被害をもたらした台風といえば

平成3年の台風19号であるらしく

皆「あの19号を超える強さだなんて!」とかつての被害を引き合いに出しては、

寄ると触ると今週末の台風の話題で持ちきりだ。

 

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店に行けばまるで略奪にあったあとのように、

商品棚はすっからかん。

出遅れてあまり買いものは出来なかったが

元々家にあったストックで何とか乗り切ろうかなと思っている。

 

 

 

今日仕事帰り、これもおそらく台風対策であろう

店先のたぬきの置き物を店内にしまい入れている店員さんを見かけた。

 

 

 

よく店先に置いてある信楽焼のたぬきの置き物。

きっと大事にされているのだろう。

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そういえば

私がまだ子どもだったころ、祖父に

あの狸は何?と聞いた時

 

 

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そう教えてくれたので、42歳になるまでずっとあれは先払いのお店の印であると信じていた。

 

 

 

蕎麦屋の店先、旅館の玄関、居酒屋さんの提灯の下。

あちこちにその狸はいて、

「あ、ここも前払い。食券システムなのかな?」.なんて思っていた。

 

 

 

入店してすぐに「うちは先払いなんです」と告げる不躾な感じを

洒落で和らげる、日本古来の粋な符丁なのだと思い

友達にもジョニーさんにも、やがて生まれたコペルにも、

店先にたぬきを見れば披露していたお気に入りの雑学だった。

 

 

 

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猫の金玉は世界で一番かわいい金玉だよね。

 

 

 

そんな調子でずっと信じていたのだが、

何かおかしいなとは思っていた。

蕎麦屋さんとかによく置いてあるけど

前金のお店ってそんなに多くないし

居酒屋さんで先払いって難しいよね。

 

 

 

それで最近Google先生に聞いてみたら

 

 

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全然違った。

じいちゃんの嘘つき。

 

 

 

さらにこの置き物には

笠、目、口元、徳利、通帳(帳簿・大福帳)、金袋、しっぽ、お腹の特徴があり、

その8カ所にはそれぞれ意味があるらしい。

 

 

 

「八相縁起(はっそうえんぎ)」

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前金関係ないじゃん・・・。

 

 

 

祖父はもう20年も前に亡くなっているのだが、

とにかく冗談や軽口がが好きな人であったので

適当に言ったものであろう。

 

 

 

それを孫が42才まで信じ、さらに自分の子どもまで継承しようとしていたと知ったら

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きっと大喜びするだろうなーと思った。

 

 

台風に心騒ぐ中、

思いがけず祖父を思い出し

少しほっこりしたので書いてみた。

 

 

 

勢いが強まるのは夕方かららしいですね。

九州の皆さん、気を付けましょうねー!

 

 


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