先日長崎市にある歴史文化博物館に行ってきた。
博物館って大好きなのだ。
薄暗い館内。
ガラスケースの中、照らされた謎めいた過去の遺物。
昔の人の生活の匂い。
骨、武器、祭具。
時を超えて残された美術品、財宝。
ロマンと、ちょっぴり怖さもあるかもしれない。
想像力と好奇心がかきたてられて
なんだかワクワクしてしまう。
決して歴史に詳しくはなく、説明文も斜め読みだけれどそれでも十分楽しい。
あ、あれは美術館か。
そんなテンションの上がりきった母とは対照的に
博物館におけるコケシのテンションはいつも低い。
歴史的に価値のある文化物も美術品も
あまりコケシの感性には響かないらしい
特に今回はコロナ禍ということもあり
コケシが楽しめるようなさわれる展示、
押すと音声や動きを楽しめるようなボタン、
体験系のコーナーや
映像を見れるタブレットの類が全て撤去されていたこともあって尚更であった。
ちょっと残念ではあったし、気が進まなそうではあったが
それでもたくさんの展示物の中には興味を惹かれるものもあるようで
あちこち見てまわっては
こちらの予想の斜め上をいく謎の感想を呟いていた。
緻密な工芸品を見ては・・
ママは踏んだら痛いかという観点で鑑賞したことなかったよ。新しいね!
十二支の羊の絵付け茶碗を見て・・
確かに毛の生えたおじさんみたいな変な羊だったけどね。
それはきっとそういう表現なんだよ、知らんけど。
そして絵付け皿をみては・・
た、確かに。
・・さすが歯医者の娘。鋭い視点だ。
この3人のおじさんの絵は虎渓三笑図。禅画や日本画の題材に好まれているらしい。
中国の東晋の高僧の慧遠は、廬山の寺にこもって、虎渓よりも外に出ないと誓っていたが、
詩人の陶潜と道士の陸修静を見送るときに話に夢中になり、虎の吠える声で虎渓を超えてしまった事に気づき、三人で大笑いしたという故事を描いたもの。
そこから虎渓三笑とはあることに夢中になって、他のことを全て忘れてしまうことをいう。
3人の賢人が夢中になって語らい、楽しんでいる所を表情豊かに描いた絵なのだと思うが
一度そんな目で見てみると
もう3人の口臭おじさんにしか見えなくなってしまい
ジョニーさんも私も大笑い。
自分の言葉が予想外にウケたことにコケシも笑い出して
私たちも三笑で博物館を後にした。
また行こう。
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