ほうれい線上のアリア

愉快にお気楽に生きていきたい。北野トマレの日常。

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息子の爪噛みによる深爪を矯正する話②

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前回までの話を未読の方はこちらからどうぞ

↓深爪矯正の話①

 

爪を噛む癖を克服できないまま息子は小学校を卒業し、中学生になった。

 

 

学校の授業は難しくなり、人間関係も複雑になって

ホルモンの波が彼を襲う。

そう、思春期&反抗期への突入だ。

↓こんな感じ。本当に面倒臭い

この年頃の子どもがみんなそうであるように

息子は意味もなくイライラすることが増えた。

 

 

そして

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ストレスを感じると爪を噛まずにはいられない息子は頻繁に爪を噛み…

 

 

結果息子の爪は

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これが前回記事ラストの衝撃写真に至るまでの顛末である。

怖くない?この爪。ほとんど剥げてる。

埋葬された後棺を破り、土を掘って地上に出てきたゾンビか

悪の組織に捕まって拷問を受けた刑事の爪だよ。

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見るだに痛々しい…。ゾワゾワするヨ!

 

 

息子の爪は今や白い部分がない、とか深爪だ、とかいうレベルを超えて、もうほとんど爪自体がなくなってしまっていた。

指先は炎症を起こし、皮が剥け、出血している。

頻繁に毟られ続けたことで、爪はごく薄くなり表面はえぐれて変形、正常な爪が育っていない状態だ。

 

 

深爪だな、とは思っていたが、本人が隠していたのでこんなに酷くなっているとは気づかなかった。

今回は「治療をする」と本人も腹を決めたので

写真も撮らせてくれたのだが、普段は

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傷んだ爪にコンプレックスを感じ、人前では常に指を隠している息子。

爪噛みを無理にやめさせず、気にせず放置した選択が完全に間違っていたとはいわないけれど、やはり見通しが甘かったと言わざるを得ない。

 

これはまずい。

 

こうなってしまった以上、指のためにも彼の心のためにもやはり治してあげたい、と

息子と改めてじっくりと爪の話をした。

 

 

「君、それ痛くはないの?」

一番気になるところを聞いてみると

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やっぱり痛いんかーい!

衝撃の返答がかえってきた。

 

さらに息子はいう。

「痛いだけじゃなくてさ…」

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悪影響がないなら放っておこう、じゃなかった!

悪影響ありまくりだ!!

 

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大変。

なんでちょっとドヤ顔なんだよ。

それは不便だ。治そうよーっ!

 

 

治してあげたい、どうにかしてあげたいけれど、何をどうしたらいいのかわからない。

これは小児科なのか、皮膚科なのか、はたまた精神科の領域なのか…

どこに助けを求めて良いのが途方にくれていたところ、

ある日髪を切りに行った美容院で担当の美容師さんが

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と教えてくださった。

そうか、ネイリストさんか。爪の専門家だもんね。

 

 

それは地爪の先にスカルプと呼ばれる人工の爪をつける方法なのだという。

 

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これならばもし爪を噛んでしまったとしても

先端はスカルプなので自爪が傷むことはない。

スカルプの材料のアクリルはとても硬いので、

容易に噛み切ることはできないし、

無意識に噛んでしまう場合もその噛みにくさ、違和感から爪を噛んでいることに気づくことができるらしい。

 

 

自爪をアクリル樹脂の下に封じ込めて物理的に弄れない、むしれない、噛めないという状況をつくって

数ヶ月保護し、

自爪の回復を待つのだ。

 

 

専門の深爪矯正サロンなどもあるそうで

もちろんそうした場所で見ていただいた方が知識や経験も豊富だろうし、安心なのはまちがいないが、残念ながら私の住んでいる田舎の街にはない。

 

 

ただ、その技術自体は経験を積んだネイリストさんであれば十分施術可能とのこと…

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この日は非番で会えなかった。

 

 

藁にも縋る思いで予約をとり、息子を連れていき、話を伺った。

件のネイリストさんは前のめりな私に引くことなく、親身に話を聞き、色々と教えてくださった。

 

 

これらの施術は何歳から、と厳密に決まっているわけではないが

スカルプやジェルはつける時に爪の表面を少し削ったり(サンディング)することから爪の柔らかい子どもには基本的に付けることはない。

 

また、成長を妨げないという意味でも子どもに付けるのはあまり推奨されることではないらしい。

 

 

ただ、息子はだいぶ体が完成していること、

本人が常に手を隠すほど爪の状態を気にしていること、

サンディングで削られる以上に毎日自分で爪の表面を剥いてしまっていること、などの状態を鑑みて

 

 

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施術のメリットがデメリットを上回ると判断し

今回は自己責任で施術をうけることにした。

ネイルをつけるということで抵抗感を示すかと思った息子も意外に乗り気。

ダメで元々、試してみよう!

 

 

という訳で…

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さっきもでてきたが術前の写真がこれである。

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指先もガサガサだ。

まずはハンドケアからしていただいた。

 

 

日常的にネイルサロンに行かれる方ならご存知かと思うが

施術の前にプレパレーションと呼ばれる下準備がある。

 

お湯で甘皮やルーズスキンを柔らかくして、プッシャーや専用の器具で優しく押し上げ

 

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ガサガサで痛々しい爪先がつるんと整ってこれだけでもだいぶ健康そうな印象になり、そのプロの技に感動した。

 

 

コペルは爪周りのささくれが気になって

それを歯で噛んだり剥いたりするのが爪噛みの呼び水になっているようなところもあるので

このプレパレーションを受けるだけでも爪噛みを減らす効果がありそうだ。

 

 

ギザギザになった爪の先端もやすりで滑らかにしていただいて爪表面の汚れを払い、消毒。

元の状態が状態であるので下準備だけで1時間近くかかってしまったが

丁寧に優しくケアしてくださっているのを

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何か感じるところがあっただろうか。

 

 

そして下準備が済んだら今度はスカルプをつける工程にうつる。

 

 

接着のため爪表面を少し削ったり、何度かプライマーを塗ったりしたあと

爪の先に差し込んだシートをガイドに

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あっという間に爪が伸びていく様に

思わず親子揃って「おーっ」と声が出てしまった。

 

 

コペルの場合は深爪過ぎてこのシートを装着するのが難しそうだったし、

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大変そうだった。

 

付けた爪が固まったら、ぎゅーっとつまんでカーブをつけたり

先端をファイルで削ってととのえたりした上で

 

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この工程も、コペル曰く

uvランプで固める作業の際

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爪が薄くなってるからかな?

 

 

最後に学校で爪がツヤツヤと光って悪目立ちしないよう

マット仕上げのトップコートをつけていただいて

 

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出来上がり!凄くない?

二時間以上かかっちゃったよ。

 

(帰り際、保湿のためネイルオイルをつけていただいたのでピカピカ光っているが

本当は爪表面は艶消しなマット仕上げだ。)

 

もう拷問を受けた刑事やゾンビの爪ではない。

普通のきれいな爪である。

 

 

もちろん中学校はネイルが禁止されているので

初めは先生に「これは治療のためつけているので許可していただきたい」と連絡するつもりでいたが

 

意外と自然に仕上がったので、コペルと相談の上

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…ということで黙っておくことにした。

(ごめんなさい)

 

 

 

これは脱毛症の子のウィッグ、近視の子のコンタクトレンズ、歯列不正の子の矯正装置なんかと同じ。

おしゃれのためのネイルではない。

 

 

割と校則がガチガチの学校なので

下手に届け出て外せと言われたら嫌だなぁとおもったのだ。

 

 

元々の自爪が小さくスカルプの割合が大きいので

ピンクの部分に比べて白い部分が目立ち

ただ爪が伸びてしまった人のようにも見えるので

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届け出ないことで頭髪服装検査の際、

「爪が長い。切りなさい」と引っかかってしまうかもな、とも心配したのだが

 

 

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とコペルが言うので気にしないことにした。

 

 

ちなみにその後頭髪服装検査があったようだが、

ネイルを指摘されることも

爪の伸びすぎでも引っかかることはなかった。

良かったような拍子抜けしたような複雑な気持ちだ。

 

 

爪は一ヶ月に三ミリ伸びるのだという。

伸びたら付け変えてもらいながら

このスカルプを付けた状態で1、2ヶ月過ごせば爪は伸び、深爪ではない健康な状態になっていくらしい。

 

この爪をつけてからコペルは

 

「床に落としたカードも拾える!」

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「背中を掻いたときの気持ちよさが段違い!」

「みかんの筋が取れる!」

などと言って

爪のある生活を満喫している様子。

そうかそうか、良かったねー!

缶ジュースのプルタブもジャンジャン開けちゃって、

シールもバリバリ剥がしてくれたまえ。

 

 

つけてから2週間ちょっと経った頃

文化祭で段ボールを運ぼうとして親指の爪が取れてしまったらしいが、

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元々の爪が

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ような気がする…!ほんのちょっとだけど。

嬉しい。

 

すぐまた予約をとって

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伸びてきた分のリペアもしてもらった。

ピンクの部分の割合が増えてさらによい感じになってきたようにみえる。

 

 

この処置をしたことで少しずつだが爪が回復しつつあると思うし、今のところ爪噛みの衝動は抑えられているようだ。

 

 

単純に硬過ぎて噛みづらいこともあると思うが

 

爪が綺麗になって嬉しいということと

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ということも大きいように思う。

最近コペルは毎晩ネイリストのアドバイスに従って

爪の根元にオイルを塗り、指を保湿するようになった。

爪が長持ちするよう、大事にしているようだ。

おかげで指先のササクレはできなくなってきて

炎症もだいぶおさまってきている。

 

 

こんなふうに誰かが自分を大切に丁寧に扱ってくれたという体験が

彼が自分の体を大切に扱うことに繋がればいい。

 

 

そしてもしこの爪を外して爪噛みが復活してしまったとしても

またサロンにきて施術してもらえばこの形を取り戻すことができるのだ、と知れたことは

私たちの心をずいぶんと軽くしてくれた。

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コンプレックスに感じることなんてない。

気にするな。大丈夫だよ。

そう言ってあげられることが嬉しい。

 

 

また爪をつけて1ヶ月足らず。

これで爪噛みが治ったよ、とはまだ言えないけれど

今のところ順調だ。爪噛みの程度も年齢も様々であるから相応しい対処法もまたそれぞれ違うだろうが、

少なくとも私たちの場合はこの処置を受けて本当に良かったと思っている。

 

 

 

また経過は追って報告していくつもりだ。

今回の記事は長くなってしまったけれど、ここまで読んでいただいてありがとう。

 

 

 


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