ほうれい線上のアリア

愉快にお気楽に生きていきたい。北野トマレの日常。

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いつかのメリークリスマスの話

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息子コペルが

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と張り切っている。

おー、いいじゃないか。そういうのが一番楽しいよね。

 

 

それにしてもクリスマスに恋人がいないから寂しい、とか

そんなふうに思いだしたのは私は高校生か大学生くらいからだったような気がする。

 

 

中学生の頃は彼氏が欲しいなんてまだ思ってもいない子供だったし

友達同士で集まってお菓子と漫画を囲んでみんなでトランプでもして、

ケンタッキーとシャンメリーがあれば大満足。

寂しいなんて微塵も思いもしなかった。

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これも情報過多の時代ゆえの早熟さだろうか。

今の子ってすごい。

コペルが未だ彼女いない組であることに、申し訳ないけどむしろ少しホッとしてしまう。

 

 

だって私の小さな坊やが、

クリスマスになれば一緒にあわてんぼうのサンタクロースなんて歌い、共に夜空にサンタを探したあのかわいい子が

もう彼女がいないことを寂しいと思い、恋人と一緒に過ごすクリスマスを望むなんて。

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あぁ、大きくなったんだなぁとしみじみしてしまう。

 

 

恋人と過ごすクリスマスと言えば

私がジョニーさんと付き合いはじめたのは20歳の頃だった。

初めてのクリスマスは食事こそリーズナブルなお店だったが、

クリスマスプレゼントに奮発して指輪を買ってくれた。

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男性に指輪を贈られたのも、なんなら指輪をつけることすら初めてでめちゃくちゃ嬉しかった。

 

 

あまりに嬉しくてフワフワ夢見心地だったので

食事の後は時間が余ったから、とパチンコ屋に連れていかれたけれど

なんとも思わなかった。

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「ジョニーさんと一緒だったらどこでも楽しいわ♪」なんて思っていたのだから恋は盲目だ。

目を覚ませ、あの頃の自分!

 

 

結婚してからふと思いだして

「なんであの時パチンコ屋さんに連れて行ったの?」と聞いてみたら、

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「いやぁ、参ったねー」なんて言って笑っていた。

笑い事じゃないよ。

もっとほかにも色々良さそうな場所があったろうに。

 

 

 

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父の失敗を踏まえてきちんと教えておいた。

 

 

もらった指輪はその日1日ウキウキとつけていたが

次の日大学のトイレで手を洗おうとして外して、そのまま置き忘れ、なくしてしまった。

「1日でなくしたらなんてバレたら大変だ、バレないうちにみつけなくては」と

こっそり大学の教務課に行って忘れ物が届いていないか問い合わせていたら、たまたまジョニーさんが通りかかって

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秒でばれた。

 

 

平謝りして許してもらい、

そして新しい同じ指輪を自分で買った。

 

 

 

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母の失敗を踏まえて、こちらもきちんと教えておいた。

 

 

初クリスマスデートでいきなりパチンコ屋に連れて行く男も、初めてもらった指輪を次の日になくす女もろくなもんじゃない。

そんな人とは別れたほうがいいと思うが

でもそんな相手と結婚にまでこぎつけているのだから人生は不思議だ。

 

 

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あと何度一緒にクリスマスを祝いるのかなぁとセンチメンタルな気持ちになりつつ…

いずれ共に過ごす大切な人を見つけることができればいいねと願いつつ…

 

 

とりあえず今日はメリークリスマス。

 

 

 


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