ジョニーさんには書斎というか趣味部屋というか
とにかく自室があり、
よく一人で部屋にこもっている。
この部屋の中で
オンラインゲームをしたり、
漫画を読んだり、
筋トレをしたり、
トランスフォーマーのフィギュアを飾ったりして
とにかく
とでもいうべき
サンクチュアリとなっている。
そんな聖域のような空間に
お母さんは踏み込んでこないけど、
妻は踏み込む。
鬼嫁と言わば言え!
だって子どもたちが起きている間は自室にこもらないで欲しい。
私も自由な時間は子どもたちが寝てからなのだ。
洗濯を干すのも、食器を洗うのも分担したい。
一緒にやってほしい。
それに親がゲームに熱中する姿をコペルに見せてしまったら
ゲームは一日1時間とか言いづらいじゃないか。
何より私だってジョニーさんに話したいことがある。
1日の終わりにはちょっと夫婦で仲良く話したい。
今日買い物のレジで前にならんでいたおばちゃんの手に
ボールペンで「レロン」って書いてあったことに対する私の推理とか。
そういう他愛ないことだって語りあいたいじゃないか。
そんなことを思いながら私は2階に駆け上がり、
少々の怒りと共に部屋のドアをあける。
もちろん私は淑女だ。
急にドアを開けたりとか
そんな無礼な真似はしない。
きちんと声をかけて、一呼吸おいてからあけてる。
すると毎回、かならず
瞬間移動でも出来るのかな、というくらいのスピード感で
私に開けられる前に内側からドアがあく。
そしてドアを開けたジョニーさんは
足早にこちらに歩みよりながら
絶対にこう言うのだ。
この「どうしたー?」はドアをあけるたびに
毎回発動する。
探し物の心当たりを尋ねる時も・・
マッハで来る。
ちょっと力仕事を頼みたい時も・・
間髪入れず!
いつドアを開いても
ちょっと
めちゃくちゃ不審な挙動で
歩み寄ってくる。
お前がどうした?
こんなこと書くと
・・的な温かい視線が飛んでくることもあろうかと思うが
ジョニーさんの名誉のために言っておくと
中で怪しげなことをしていた訳では
決してない。
いや、本当に。
本当に中でゲームをしている声が聞こえてきていたり
鬼滅の刃を読んでいるのがドアの隙間から見えていたりするのだ。
なのに、なんで
になってしまうのか不思議で仕方ない。
本人に聞いてみると
「俺、本当にそんなこと言ってるー?」と
何度も首を捻っていた。
変なのー。
この間コペルが部屋でまた無心に練り消しを練っているのを見かけたので
部屋の入り口から
と声をかけたら
コペルも
凄い速さで歩み寄ってきた。
何?この反射。
男子のDNAに刻み込まれてたりする訳?
親子だな、と思った。
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