眼鏡には愛憎相半ばする感情を抱いている。
私は目が悪い。
人一倍目が悪くて裸眼では生活することも難しい。
眼鏡がないと困る、眼鏡は自分の一部であるというような
眼鏡を頼みに思う気持ちと
眼鏡なんて大っ嫌い、こんなもんかけたくないのに！という気持ち。
その両方が私の中にはあって、いつもせめぎあっている。
最近はお洒落な眼鏡もたくさん出ているし、
ファッションで眼鏡をかける人もたくさんいる。
ジョニーさんもたいして目は悪くないのに
たくさん眼鏡を持っていて
日替わりで楽しんでいる。
そういうのを見るたびに
少し
と謎の怒りがこみあげてきてしまったりもする。
薄毛に悩み、カツラをかぶる人が
ファッションでウィッグをつけているのを見た時のモヤモヤに近いかもしれない。
知らんけど。
私は小学校の4年生より視力が低下し、
眼鏡をかけはじめた。
軸性の近視だろうと言われた。
軸性近視のほとんどがそうであるように
成長で眼軸長が伸びると共に
視力が徐々に下がっていったのだが
私は近視の度合いが強く
中学生になったころは立派なびんぞこ眼鏡状態。
眼鏡をかけると
こんな感じになる。
眼鏡屋さんで試着させてもらう時は
とワクワク期待に胸を躍らせても、
レンズに度が入った途端に
いつもとてもガッカリしてしまう。
だから私にとっては眼鏡をかけるのは美しさを諦めることと等しかった。
思春期に差し掛かった頃から
私は眼鏡が嫌で嫌で・・
中学生からコンタクトレンズをつけはじめた。
以降ずーっと私はコンタクトレンズ派だ。
ワンデイの使い捨てレンズなんて一般的ではなかった時代、
私のファーストコンタクトレンズは
ハードコンタクトだった。
一枚何万もするので、最初の頃は毎朝母が洗ってくれたものだ。
よく落として、這いつくばって探したなー。
ごめん、あの時のクラスメート達。
それから３０年近く経ち、
今では外出する時はかならずコンタクトレンズ。
お風呂から上がって、寝る直前にならないとコンタクトを外すことはなく
眼鏡は1日のうちほんの数時間。
家族の前だけでつけるだけなのでどんなデザインでも構やしないと
量販店で買った適当な眼鏡をここ１０年程使いつづけている・・
・・・のだが。
最近思うのだ。
これからどんどん年を重ねていくことを考えると
・・いつまでもコンタクトレンズを
長時間装用し続けることは厳しいのかもしれない。
角膜内皮細胞も減少してくるし
ドライアイの症状もでてくる。
高齢になればこんなに小さく、デリケートなアイテムは管理も大変だ。
もし着けられたとしても、
今と同じペースで使用するのは難しいだろう。
というわけで最近改めて眼鏡を探し始めた。
今のうちから人前に出れる、
納得のいく眼鏡を探しておかなくっちゃ。
中学生の頃は
私が高齢になってコンタクトレンズをつけられなくなった頃には
目が小さくならない強度近視用の眼鏡のレンズも開発されていると想像し、
期待していたのに
一向に開発されないし
レーシックに踏み切るにはまだ正直不安がある。なんか怖い。
だから将来眼鏡をつけた、ちっさい目のおばあちゃんになることが確定している私だが、
どうせ眼鏡をしなくちゃならないのなら、
どうせ可愛くなくなるのなら、
お洒落で、そして面白い眼鏡がいいなと思うのだ。
目指すところはコレ。
眼鏡に求めるものを美からキャラクター性へと変更しようと思うのである。
我が家はまん丸眼鏡のコペルと、
↑イラストにする際のデフォルメではなく、
本当にまん丸の丸眼鏡。小学２年生の頃からこれがトレードマーク。
忍たま乱太郎みたいとか、ハリーポッターくんとか言われて皆に覚えてもらえる。
お洒落眼鏡のジョニー、
↑ウェリントン型のをよくかけている。
・・と眼鏡さんが二人いるが、
その二人と被らないタイプの眼鏡がいい。
それらを踏まえて、今狙っているのは
以前変わったデザインの眼鏡を多く扱っているショップで
ザマスなフォックスタイプの眼鏡をかけてみたら意外と顔の形に似合ったんだよね。
女性的で、シャープな感じ。そして面白い。
ただでさえ薄味なのに年々つまらなさを増している我が顔に
少しパンチが効いた気がして
なんだか気持ち良かった。
それをかけたらちょっと違った自分になれそうなワクワク感がそこにあった。
眼鏡の力で今までの自分と少し変われるのなら
眼鏡をかけるのも悪くないかもしれない。
そんなことを思いながら、今日も眼鏡屋さんを覗き、歩いている。
目はちっちゃくなっちゃうけどね。
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