息子を叱ると
いつも机につっぷして、声を殺してなく。
その後はたいてい
一人で落ち込んで閉じこもってしまうので、
許すタイミングを作ろうと
「お兄ちゃんにママに謝った方がいいよ、って言ってきてよー」と
娘をさしむけようとするが、
「分からず屋は放っておきましょう」と
娘はドライ。
娘を叱ると
と大声で叫んだ上で
と手紙をしたため、
とドラマチックに走り出ていく。
劇場型の反応。人生は舞台だ。
すぐ悲劇のヒロインとなり
そして玄関の前で泣きながら迎えを待っている。
男女差なのか、第一子と第二子の違いなのかわからないが
ずいぶんな違いに思わずちょっと笑ってしまう。
そんな娘を息子はすぐに迎えにいく。
こんな時兄は優しい。
同じように育てていても
息子と娘の反応はずいぶん違う。
4才も離れているからか、息子の性格か、
息子が娘に手をあげることはほぼ無いが
小さな言い争いはしょっちゅうある。
そんなとき息子は
「お兄ちゃんなんだから」「お兄ちゃんなのに」と何かと我慢を強いられ、怒られる。
言わないように、と気をつけているつもりだけれど、やっぱり怒ってしまう。
そう、妹はずるいのだ。
娘は調子がいい。
兄の失敗を見てすぐに軌道修正、
みんなの愛情を利用して、上手に世渡りしている。
一見すると息子だけが可哀想に思えるが、
お兄ちゃんは妹に絶大な影響力を持っている。
妹はお兄ちゃんのいうことは絶対なのだ。
ここ一番という時には兄の最終奥義「カウントダウン」が発動する。
10秒以内で来い!
0秒になって何かが起こったところなど見たことないが、
妹はこれで完全にいうことを聞くという不思議。
世の長男長女はだいたいこの奥義がつかえる。
うちでも夫婦でもめた際
時々ジョニーさんがこの奥義を使ってくるが
私も長女なので、その技は効かない。
兄は妹を支配し、
妹は兄を利用するが
二人はとても仲良しだ。
私もお姉ちゃんだからわかる。
兄弟って
なんかいいよね。
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